今月の若茶会は焼津市立病院で口腔外科科長の森正次先生によるご講演。
最近行われた国内の口腔外科学会と日米韓合同の口腔外科学会についての話題と、悪性腫瘍による高カルシウム血症・多発性骨髄腫による骨病変および
固形癌骨転移による骨病変に用いられる、骨吸収抑制剤ゾメタやアレディア(ビスホスホネート)によって引き起こされる顎骨の壊死についてのお話をうかがった。
医学の関係の方以外は何のことかサッパリわかりませんよね。↑
要は、骨がもろくなってしまう病気の方に骨を壊す細胞の働きを抑制するお薬(これがビスホスホネートですが)を飲んだり注射したりしていただくのですが、このお薬の副作用の一つがあごの骨を壊死(腐らせるっていえばいいのか…)させてしまうのです。したがって我々歯科医師はこのお薬を使ってらっしゃる(使ってらっしゃった)方の治療に十分注意しなければならないのです。知らずに歯を抜いたりすると、いつまでたっても抜いたところが治らない、などの影響がある場合があるのです。
いやいや、気をつけないといけないですね。
クスリは病気の症状を改善したり、体の機能を正常に近づけたり、プラスの面を期待して使われるのですが、副作用というマイナスの面がつきまといます。これがクスリのリスクです。薬と毒は紙一重です。
医者も患者もそのクスリを使うことによる効能と重篤な副作用はよ〜く理解した上で使わないといけない、ということですね。
個人的にはこう思う。クスリは使わなくてすむんだったら使わないに越したことはない。もともと僕らが持っている自然治癒力で回復できる疾病にはクスリは必要ない。風邪なら2〜3日寝てれば治る。ケガをしたって消毒なんて必要ないしね。「ただいま〜のあとはイ◯ジンして〜♪」ってコピーはみんなどこかで耳にしたことがあるけど、帰宅時の手洗いとうがいはとっても大事だけど、イ◯ジンを使う必要はない。
でも自然治癒力が及ばない病気はやむを得ずクスリを使う。そのクスリがもたらすリスクはいつも考えないといけないけどね。
外科手術が必要だったら手術する。それにともなうリスクも理解してね。
それでももうちょっとクスリを少なくできないかな〜
これからは鍼や灸・漢方などの東洋医学や、カイロプラクティックがもっともっと見直されていいと思う。毒かもしれない薬を体に入れることよりも、人間が本来持っている自然治癒力を引き出し、高める療法、これのほうが体にとっていいに決まっている。
どう思いますか?
2007年10月23日火曜日
クスリのリスク